白黒病〜YAMI〜
いつでもどこでも
今、俺はいつも通りシロと屋上にいる。
青空の下で、心地よい風が吹いていて気持ちがいい。
「なあシロ。最近俺に構ってばっかで情報屋の仕事ほったらかしじゃないか?」
俺たちはフェンスに寄りかかり、そして俺はさらにそんなシロの肩に頭を預けている。
そんな俺の頭をシロの手が優しく撫でてくれている。
気持ちよすぎて眠ってしまいそうだ。
「そんなことないけどな」
「本当か?」
「なら証拠でもみせてやろうか」
頭を撫でていたシロの手が俺の頬をするっと触れ離れる。
「昨日、俺から離れたあとコンビニに寄って、そこで俺の弟に会っただろ。ちょっと話してから帰って、シャワー浴びて、晩飯はまたバナナだけだっただろ? ちゃんと食わないと栄養偏るぞ」
「……なんで、知ってるんだ?」
「ちゃんと情報屋の仕事してるからな」
なるほど、と納得し、限界だった眠気に従うようにゆっくりと瞼を下ろした。
小さく笑ったあと、再び俺の頭を撫で始めたシロの手が本当に気持ちよかった。
(終)
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