悪夢あげいん〜AKUAGE〜
「おせぇ」
お前は俺の旦那か。
カードキーを使いとびらを開くと、仁王立ちしている五条の姿に内心、そう突っ込んでしまった。
「あの、いつからそこに――っと、なんでもないです。オムライス作ってきまーす」
気になったことを尋ねようとしたら睨まれてしまった。
本当にいつからそこにいたんだ。
そんなことを考えながら五条の横をすり抜け、キッチンへと向かう。
後ろから五条がついてきている気配がするが、なるべく関わらないようにしよう。
掛けていたエプロンを身に付け、コンビニ袋から材料を取り出していく。
卵が何個か割れてしまっているのは、玉ねぎをカゴに入れるときに卵の上に投げつけてしまったからだ。
背から痛いほどの五条の視線を浴びながら作業を進めていく。
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